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カーボン・オフセットの現場に潜入する

暮らしのシェアでエコな毎日 ~株式会社オークハウスのシェアハウス「ソーシャルレジデンス東小金井」~

暮らしのシェアでエコな毎日 ~株式会社オークハウスのシェアハウス「ソーシャルレジデンス東小金井」~

全国で取り組まれているカーボン・オフセットの取組をご紹介する「プロジェクト潜入企画」。
それぞれのプロジェクトをのぞいてみると、取り組んでいる人々の熱い想いやさまざまな”声”が聞こえてきます。
今回は、カーボン・オフセットに取り組み始めた、都内にあるシェアハウスへ。どんな暮らしをしているのでしょうか。
さぁ、行ってみましょう!

14 カ国からの約150人が住む大型シェアハウス

訪れたのは、東京都小金井市にある「ソーシャルレジデンス東小金井」。 ここは、5階建てで、なんと約150人が暮らす大型シェアハウスです。

「もともと、大きな企業の社員寮だったんです」。そう話すのは、運営会社である株式会社オークハウスの営業部部長・海老原大介さん。
数多くの居室があることを生かし、リフォームして2014年3月にオープンしたところ、さまざまな人々が入居したといいます。
住人の男女比は6:4。興味深いことに、日本人だけではなく外国人も多く、現在14カ国の人々が入居しているそうです。

住人の年齢層もさまざま。管理人でありながら、自らもここに暮らしている岡野一文さんは、「10代から70代と、幅広いです。その10代と70代のお二人が仲がいいんですよ(笑)。兄妹でひとつの部屋に入っている方もいます」と話します。とにかくいろいろな人が、“大きなひとつ屋根の下”で暮らしているようです。

エコな会社だからこそカーボン・オフセットに挑戦

そんな「ソーシャルレジデンス東小金井」では、2015年4月からカーボン・オフセットを導入しました。

担当者である、マーケティング部の寺内彩乃さんは、経緯についてこう話します。
「きっかけは、あるプロバイダー企業からの提案でした。弊社ではカーボン・オフセットに取り組んだことがありませんでしたが、『チャレンジしてみよう!』と決まったんです」
オークハウスの事業では建物のリノベーションなども実施していて、オーナー様に向けたアプローチもしているため、カーボン・オフセットに可能性を感じたそうです。

「実は、弊社の代表取締役である山中武志が環境への意識を強く持っているんです。例えば、夏はカジュアルな格好で働き、社内のエアコンをつけずに窓を開けているほどです」(寺内さん)

そうした“エコ意識”は、会社自体にも反映されているといいます。
「運営しているシェアハウスの多くは、古い空き家を有効活用したものなんです」と、海老原さん。
建物の柱を残したり、床の間を生かした形にデザインしたりと、「前にどのように使われていたのか」というストーリー性を重視しているそうです。

こうして初めてのカーボン・オフセットに向けて準備することになったオークハウス。
運営している都内のシェアハウスが複数あるなかで、オープンしたばかりだった「ソーシャルレジデンス東小金井」が選ばれました。

「導入に向けた準備の苦労ですか? 特にありません。(認証の際に必要な)電力のデータを数字で出したことはなかったので、はじめは慣れなかったのですが(笑)。カーボン・オフセットの認証対象は一年分のCO2排出量であるのに対して、当時はここがオープンして半年しかたっていなかったので、近い物件を探して類似データを集め、みなしのデータを算定しました」(寺内さん)

算定排出量は186t-CO2。居室も含めて、電気・水道の使用に伴うCO2排出量が認証の対象になっています。

カーボン・オフセットに用いるクレジットには、二つのクレジットを選択しました。
一つは、山梨県の県有林活用温暖化対策プロジェクトです。山梨県は「ソーシャルレジデンス東小金井」と同じJR中央線沿線であることから、ここが選ばれたそうです。
もう一つは、モンゴル自治区の風力発電。海の向こうのプロジェクトでもオフセットされているとは、ロマンを感じさせます。

「エコ意識」と「シェア感覚」のある家

オークハウスの“エコ意識”は「ソーシャルレジデンス東小金井」にも根付いています。
例えば、節電が呼びかけられていて、廊下の電球が間引かれているのです。
また、レンタルサイクル業者と提携し、自転車の貸し出しもしています。「半数近くの住人さんが借り、最寄り駅までの交通手段にしています」と、岡野さん。

さらに、住人が登録しているLINEのコミュニティを活用し、施設の集中的利用を呼びかけていることも、節電や節水につながっています。
「LINEで『○○を作ったので食べたい人は集合!』『○○を作りましょう』などと呼びかけ、住人が共有キッチンに集まっているんです。私が天ぷらうどんパーティーを企画したこともありましたけれど、今では住人が自発的に呼びかけることが多いですね」(岡野さん)
こうして一緒に料理や食事の時間を過ごし、みんなで楽しむ。それが資源を大切に使うことにも結びつけば、一石二鳥です。

潜入取材を進めるうち、「ソーシャルレジデンス東小金井」が一般的なシェアハウスではないことが分かりました。
それは、自由参加のサークル活動があること!

敷地内の畑で野菜づくりをする「農園部」、「テニス部」、「フットサル部」「バスケ部」「バレー部」などがあるそうです。
「農園部」では、敷地の一角を耕してトマトやナス、大根、人参などの野菜を作っているといいます。

大型シェアハウスの長所は「多様性」

住人の一人、井上晶夫さんに、ここに住む醍醐味についてうかがいました。

「知らないものに出会えるおもしろさがあります。これは農園部で育てた大根です。共同で野菜を作っているシェアハウスなんて、なかなかないでしょう?(笑)
大型シェアハウスだからこそ、いろいろな年代・国籍の人に出会えました。つまり、多様性があるんです。
例えば料理では、お国柄で作るものも人それぞれ。キッチンで『その調味料、何?』『作り過ぎたからどうぞ』などと会話が生まれたり、料理上手な人が若い人に料理を教えたりと、交流が生まれています。
ここへ入居して、友達が増えましたね。先日は、70代の方とイノシシ鍋を楽しみましたよ(笑)」(井上さん)

「ここは、男性の自炊率が高いんですよ。ふつうは男性って、あまり作らないですよね? ここで料理をしながら誰かと話す楽しみや期待もあるのだと思います。一人暮らしだったら興味を持たなかったようなものに、ここを通じて出会った方も少なくありません」(海老原さん)

「住まい」そのもので環境にアプローチする時代へ

そもそも、ここの名称である「ソーシャルレジデンス®」とは何でしょうか。

「1990年代、外国人が共同で住んでいた通称『外人ハウス』に、日本人が入り始めて『ゲストハウス』になり、その後、よりコンセプチュアルな『シェアハウス』と呼ばれるようになりました。この『シェアハウス』を、コミュニティ重視の”ソーシャルな場”として弊社で再定義したものが『ソーシャルレジデンスR』です」(海老原さん)

海老原さんは、時代とともにコンセプチュアルなシェアハウスが増えている背景には、人々の暮らしのデザインが変わったからだと考えています。

「以前は、弊社の全ハウスに貼り紙を貼って『環境のための取組をしましょう』と呼びかけていました。でも、口を酸っぱくして言っても、住人側から自主的な動きがないとむずかしい部分があったんですよね」と、海老原さん。

でも、住まいの仕組みそのものにカーボン・オフセットが組み込まれていれば、住人みんながその実践者になれます。

大勢が営む楽しい暮らしと、そこに寄り添うカーボン・オフセット。
「ソーシャルレジデンス東小金井」には、可能性を感じさせる新しい住まいのあり方がありました。

株式会社オークハウス

〒150-0036
東京都渋谷区南平台町8-11

電話番号03-3770-7891
ホームページhttp://www.oakhouse.jp/
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